寝れない夜
もう寝なきゃ
と思いながら
あれこれ思いをめぐらすと
いろんな感情が混ざりあって
また今日も眠れない
ついに…
いつかこわれる
そのうちこわれる
きっとこわれる
ついにこわれた
はやいかおそいか
それだけのちがいだ
不幸な奇跡
不幸なことなんて
おこってほしくない
でも
不幸な奇跡がおこってほしいと
願ってしまうほど
苦しいこともある
当たり前のこと
当たり前のことが
当たり前にできる
そんな人になりたい
当たり前のことも
なかなか難しい
そんなに簡単じゃない
Tシャツ
彼女がたたんでくれた
Tシャツを
着ようと思って
いちど着て
やっぱり
もったいなくて
たたんであった折り目を
ゆっくり元に戻してた
そんな日が懐かしい
眠れない
いろいろ思い出して
もっと上手に生きられたのになぁ
って思う
眠れない夜はつらい
SG
高校に上がりたての
一年生のころ
まだ
まわりの同級生が
どんな人たちなのか
よくわからないころ
席が近かったのか
体育の並び順が近かったのか
おぼえてないけど
どんな音楽が好きなのか
みたいなことを
N と話したことがある
N はすかさず
SG
と答えた
ボクはSGが
サイモンとガーファンクルのことだと
すぐわかった
ボクがはじめて買ったアルバムが
サイモンとガーファンクルの
ベストアルバムだったから
でもボクは
なぜか
ボクもSGが好きで
アルバムも持っている
ことを言わなかった
曲を暗記するほど好きで
聴いていたのに
へぇ〜
と言って会話は終わった
そのあと何度か
SGのことを
Nと話したいと思ったけれど
そのころには
別な中学から来たNが
ずいぶんな人気者で
一目おかれる優等生なんだと気がついて
自分から
話しかけることはしなかった
あのときSGのこと話してたら
きっとNと仲良くなれたんじゃないかと
今でも悔やんでる